こんにちは。hiroです。
「日本の家庭の家事負担をゼロにする」ことを目標に楽な片付け術を発信しています。
最近は、家まで荷物を預かりに来てくれる便利なサービスがあるのを知っていますか?
「宅配型トランクルーム」というサービスです。
宅配型トランクルームはたしかに便利ですが、まだ新しいサービスなので知らない方も多いはずです。料金や、メリット・デメリット、使う時の流れ、使いこなし術、信頼できるのかなど、気になることはたくさんありますよね。
この記事では、宅配型トランクルームに関する知っておくべき基本情報を解説しています。
この記事を読めば、宅配型トランクルームがどんなものなのか理解し、自分に合っているのか、それとも合っていないのか判断することができるはずです。
宅配型トランクルームとは?
宅配型トランクルームとは、荷物を自宅まで取りに来てくれて、預かってくれるサービスです。 取り出しも宅配を使って自宅まで届けてくれます。
「収納のサブスク」「宅配収納サービス」「収納レンタル」など、いろいろな呼び方がありますが、一般的なのは「宅配型トランクルーム」です。
代表的な宅配型トランクルームサービス
以下のサービスが有名です。もしかしたら、どこかで広告を見かけたことがあるかもしれません。
minikura(ミニクラ): 業界最王手の老舗サービスです。
公式サイトを確認する→手軽に使える宅配型トランクルーム【minikura】
サマリーポケット: メディアでよく取り上げられる、知名度の高いサービスです。
公式サイトを確認する→サマリーポケット
宅配型トランクルームの料金相場
料金相場の目安は、おおよそ以下の通りです。
- 保管料:1箱あたり約350円~/月
- 取り出し時送料:1箱あたり約500~1000円/回
当然ですが、選ぶサービス、保管する荷物の量によって変動しますので、目安として捉えてください。特に大きいものを預けるときに値段が上がりやすいので、申し込むときにはよく確認しましょう。
宅配型トランクルームを使う流れ
宅配型トランクルームの利用方法は、とても簡単です。
サービスによって若干変わりますが、おおよそ以下の流れで利用できます。
- サービスに申し込む: Web上で預けたい荷物の量や種類、期間などを入力して申し込みます。数日後専用の箱が届きます。
- 詰める: 専用の箱に預けたい荷物を詰めます。
- 送る: 宅配業者が自宅まで荷物を取りに来てくれます。
- 管理する: 数日後ウェブサイトやアプリに、預けた荷物のリストや写真などがアップロードされます。アプリ上で何を預けたかを管理することができます。
- 取り出す: 必要になった時に、ウェブサイトやアプリから取り出しを依頼すれば、自宅まで届けてくれます。
このように、全てWeb上で完結し、管理用の写真も宅配トランクルーム側でUPしてくれることが多いため、手間がほとんどかからないのが特徴です。
宅配型ではないトランクルームもあるの?
宅配型ではない従来型のトランクルームも、もちろん存在します。
この場合、自分で荷物をトランクルームまで運ぶ必要があります。(一般的には、トランクルームといえば、こちらのイメージが強いかもしれません。)
よく従来型のトランクルームは、屋内型と屋外型に分けて説明されることが多いです。
しかし、実際は屋内か屋外かよりも「寄託契約」 か 「賃貸借契約」 かという契約内容の方が重要です。これにより、預けた荷物の管理責任がユーザー側にあるか、サービス側にあるかが変わります。
難しい話ですが、トラブルを避けるためにも必ず知っておくべき内容なので、法律に関する解説を少しだけさせてください。
トラブルを避けたいなら、知っておくべきトランクルームに関する法律の話
大切な品物を預けるなら、必ず知っておくべき法律について解説します。
国土交通省による調査によると、トランクルームサービスに関するトラブルには、利用した物品にカビや汚損が生じたり、埃がかぶるなど品質面に関する内容が多いそうです。
参考:国土交通省,「トランクルームサービスの実態に関する調査 2005」,https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/tr-report.pdf,(最終閲覧日:2023/04/20)
こういったトラブルを避けるために、国も様々な対策をとっています。最低限、以下の4点は知っておきましょう。
寄託契約と賃貸借契約の違い
トランクルームサービスの契約には、大きく「寄託契約」と、「賃貸借契約」があります。
それぞれの契約内容は大まかには以下のとおりです。
- 寄託契約:モノを保管してもらう契約。サービス提供側が保管責任を持つ。
- 賃貸借契約:モノを保管するスペースを借りる契約。保管はユーザー側の自己責任。
つまり、賃貸借契約では、物品が汚れたり、壊れたりしても「自己責任」となるのです。表面上はどちらも「トランクルーム」という名称でわかりにくくなっているので、どちらの契約かはきちんと確認しておきたいところです。
もし賃貸借契約のトランクルームを使うなら、管理責任は自分にあると意識してしっかり管理していきましょう。
参考:寄託と倉庫賃貸借の違い(倉庫業の登録が必要な場合). (2024). Retrieved 21 November 2024, from https://unsogyokyoka-osaka.com/kitakusoukochintaishakuchigai/#001
倉庫業登録と寄託契約の関係
倉庫業とは、国土交通省によると以下のように説明されています。
倉庫業とは、寄託を受けた物品を倉庫において保管する事業であり、原料から製品、冷凍・冷蔵品や危険物に至るまで、国民生活・経済活動に欠かせない多種多様な物品を大量かつ安全に保管する役割を担っています。
他人の貴重な物品を預かるという営業倉庫の特性から、倉庫業を営むにあたっては倉庫業法に基づく登録を受ける必要があります。登録を受けるためには、保管する物品に応じた倉庫施設の基準をクリアした倉庫であること、倉庫ごとに一定の要件を備えた倉庫管理主任者を選任すること等が必要となります。
引用元:物流倉庫業法 – 国土交通省. (2024). Retrieved 24 November 2024, from https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/butsuryu05100.html
法律上、倉庫業法に基づいて倉庫業の登録を受けた倉庫会社に限って寄託を受けることができます。
参考:寄託と倉庫賃貸借の違い(倉庫業の登録が必要な場合). (2024). Retrieved 24 November 2024, from https://unsogyokyoka-osaka.com/kitakusoukochintaishakuchigai/#002
寄託契約であるということは、国の定めた倉庫施設の基準をクリアしているということの証明にもなるのです。
国土交通省の優良トランクルーム認定について
国土交通省は、倉庫事業者の行うトランクルームサービスのうち、一定の設備や消費者保護に資する体制を備えたものを優良トランクルームとして認定しています。
温度、湿度、防塵、相談窓口の設置など、さまざまな基準で審査されます。
寄託契約を受けられる倉庫事業者のトランクルームのうち、さらに限られた一部しかこの認定が受けられません。
優良トランクルーム認定を受けている事業者はいわば国のお墨付きです。優良トランクルーム認定を受けているサービスに預ければ、少なくとも自宅の物置よりは良い保管環境であると考えて差し支えないでしょう。
参考:国土交通白書. (2024). Retrieved 24 November 2024, from https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h14/H14/html/E2043300.html
参考:トランクルームの利用案内について. (2024). Retrieved 24 November 2024, from https://www.nissokyo.or.jp/trunk/
再寄託について
再寄託とは、みなさんからモノを預かったサービス事業者が、さらに他の事業者へ預けることです。
再寄託があると、倒産や保管の質に対するリスクが上がります。みなさんがモノを預けた事業者だけでなく、再寄託先の事業者の影響を受けることなってしまうためです。
できるなら再寄託ができるだけ少ないサービスを選ぶとより安心です。利用規約に再寄託について記載があるので確認してみましょう。
ただし、預かることに責任を持つのが寄託契約です。何かあった際にも責任を持って荷物は返還されることが通常なので過度な心配は不要です。
トランクルームサービスの大まかな分類
トラブルを避ける法律の話を踏まえると、トランクルームサービスは、大きく以下の4つに分類するのがよさそうです。
宅配型トランクルーム: 荷物を宅配で出し入れします。基本的には、寄託契約になので安心感があるサービスです。
寄託契約型のトランクルーム: 自分で荷物を運びますが、預けた荷物の管理責任をトランクルーム会社が負うタイプです。一見、賃貸借契約型と見分けがつきにくいので、注意が必要です。
賃貸借契約型のトランクルーム (屋内型): 建物内に設けられた収納スペースを借りるタイプです。管理責任はユーザーにあります。
賃貸借契約型のトランクルーム (屋外型): 屋外に設置されたコンテナなどを借りるタイプです。管理責任はユーザーにあります。
サービスを選ぶ際には、これらに加えて優良トランクルーム認定や、再寄託の多さ、また利便性などを加味していくようにしましょう。
宅配型トランクルームのメリット
宅配型トランクルームと、従来型のトランクルームと比べたメリットを解説します。
安い:多くのサービスは月々数百円から利用できます。ネットフリックスよりもはるかに安い金額です。他のトランクルームの相場は安くても月々数千円と少々高額です。
解約が簡単:ほとんどのサービスは預けている荷物を全て取り出すだけで、それ以上請求されることがありません。他のトランクルームサービスの場合、トランクルームに行って、書面などの取り交わしが必要なことも少なくありません。
自宅で完結:預け入れから取り出しも宅配を使うため、すべて自宅で完結します。重い荷物を運んだり、車を準備したりする必要がありません。他のトランクルームサービスは基本的には、自分で運ぶ必要があります。
荷物の管理をお任せできる:多くの場合は寄託契約であるため保管責任はサービス提供側にあります。自分で管理する手間が一切ありません。
何を預けたかの管理もお任せできる:多くの宅配型トランクルームは自分のアカウント上で何を預けているのかリストや写真で確認可能です。これは自分で登録しなくても、預け入れた数日後にはサービス側で登録してくれます。押入れのどの箱に入れたか忘れるくらいなら、預けた方が便利かもしれません。
預ける量を柔軟に変更できる:多くの場合、1箱単位で料金が計算され、取り出せば取り出した分の料金は自動的にキャンセルされます。つまり、こちらでプランなどを管理しなくても自動的に無駄なコストがかからないように調整される仕組みなのです。他のトランクルームでは基本的には契約の単位が1部屋〜が多く、変更にはプランの変更申請などが必要で、こちら側でどんなプランにするかを管理する必要があります。
オプションサービスが充実:クリーニングサービス、オークション・フリマで売れたら直送してくれるサービス、不要になったら直接寄付できるサービスなど、便利なオプションサービスを提供している会社もあります。
このように、たくさんのメリットがある宅配型トランクルームですが、デメリットはないのでしょうか?
宅配型トランクルームのデメリット
もちろん、宅配トランクルームにもデメリットはあります。
送料がかかる:宅配を使うため、送料がかかります。ほとんどは1000円弱です。ただし、条件によって無料になる場合があるなど各社工夫を凝らしています。
料金体系が分かりにくい:宅配型以外でも共通していますが、月額の保管料金以外にも、初期費用、送料、最低預け入れ期間などなど、状況によって様々な料金が加算されていきます。分かりにくくて不安になる一方、月額保管料を抑えられるメリットもあります。(月額保管料のみにしてしまうと、イレギュラー対応費用も月額保管料に反映されてしまいます)お得に使うためにも、ユーザーが賢くなるしかありません。後日料金については解説記事を作る予定としています。最終的に驚くほど高額になってしまうことは宅配型の場合は多くありませんのでご安心ください。
荷物がすぐに取り出せない:宅配型は荷物を預けている倉庫まで自分で行って荷物を出し入れすることが基本的にできません。これはセキュリティ上のメリットにはなりますが、荷物が手元に届くのを待つ必要があります。
重い荷物や大きい荷物は苦手:宅配業者が運びにくい大きな荷物は預けられないことも多いです。また、預けられたとしてもその分保管料が急激に高くなる傾向にあります。
何を預けたのかがわかりにくい:宅配型は荷物を預けている倉庫に入ることが基本的にできません。セキュリティが高くなるメリットがある反面、何を預けていたのかの把握がしにくいです。ただし、プランやサービスによっては預けたものを1点ずつ撮影してくれるサービスがあるところもあります。
倉庫の場所が非公表であることが多い:セキュリティの観点からは安心できますが、気持ちとしては少し不安にもなりますよね。
メリットとデメリットを踏まえて、次は宅配型トランクルームのお得な活用方法考えていきましょう。
宅配型トランクルームのお得な活用方法
宅配型トランクルームは、使わないけど大切で捨てられないモノを預けるのが最もオトクな使い方です。
宅配を使う性質上、頻繁な出し入れには向いていない反面、安くて保管環境が良いためです。
最もわかりやすい例は「思い出の品」です。
押入れやクローゼットの奥にサイズアウトした子供服や、結婚式の飾り、卒業アルバムはありませんか?預けてスペースを開ければ、簡単に家全体の収納が広くなります。
思い出に浸りたくなったら取り出しましょう。すぐに自宅に届きます。
宅配型トランクルームを使った片付けの事例
それでは、宅配型トランクルームを使った片付けの事例を見ていきましょう。
今回はminikuraとサマリーポケットさんの公式サイトから1つづつ事例を紹介します。
minikuraを使った片付け事例
ガジェット好きで、アウトドア用具なども多数所有している方の事例です。
仕事部屋にあるクローゼットのスペースがたくさんのモノで溢れ、minikuraで整理することにしたそうです。
元々以下のような状態だったものが・・・
引用元:「収納スペースが限界」のライター、冬物衣類とアウトドア用具をminikura HAKOに預けてみた(前編). minikura公式.(2024). Retrieved 5 December 2024, from https://minikura.com/article/report/315/
以下のような状態までスッキリしました。
引用元:「収納スペースが限界」のライター、冬物衣類とアウトドア用具をminikura HAKOに預けてみた(後編).minikura公式. (2024). Retrieved 5 December 2024, from https://minikura.com/article/report/334/
2箱分預けることで、ものが押し込まれている状態から抜け出すことができた様です。
続いてサマリーポケットさんの事例です
サマリーポケットを使った片付け事例
関東近郊で暮らす3人家族の中山さんの事例です。
コロナの影響もあり、備え付けのクローゼットで足らず、追加したクローゼットも以下の状態だったそうです。
引用元:「冬のコートどうしたらいいの?」問題を2箱でサクッと解決する収納サブスク・サマリーポケット. (2024). Retrieved 5 December 2024, from https://pocket.sumally.com/journal/2022/06/03/koromogae-review-2/
2箱預けただけで、以下のように隙間をつくることに成功しています。
引用元:「冬のコートどうしたらいいの?」問題を2箱でサクッと解決する収納サブスク・サマリーポケット. (2024). Retrieved 5 December 2024, from https://pocket.sumally.com/journal/2022/06/03/koromogae-review-2/
宅配トランクルームなら無理に捨てなくてもOK!
これらの片付け事例のポイントは「捨てていないこと」です。
人間は個人差はあるものの捨て事にストレスを感じるものです。
宅配型トランクルームに預けるだけなら、必要なときに取り戻せるので、作業時のストレスも少なく済みます。
捨てずにここまで綺麗になる上、月々数百円程度で、解約も簡単なら試してみても良いかもしれません。
宅配型トランクルームが向いていない人
ただし、宅配型トランクルームの利用に、向いていない方もいます。以下のどれかに当てはまる方は、宅配型トランクルーム以外の手段を検討しましょう。
自分で自由に荷物を出し入れしたい人:宅配型トランクルームは基本的にユーザーであっても倉庫には立ち入れません。そのため、こだわりを持って自分で荷物を出し入れしたい人には不向きです。
思い立ったらすぐに欲しくなる人:宅配型トランクルームは自分で取りに行けないため、思いついてから最短でも手元に届くのは翌日です。
手元に置いておきたい人:こだわりのコレクションはどうしても手元に置いておきたくなるものです。どうしても預けるのが不安な場合も向いてません。
上記に当てはまらない方は、宅配型トランクルームを試しに使ってみても良いかもしれません。すっきりした部屋での快適な生活が待ってます。
まとめ:宅配型トランクルームは片付けの強い味方!
宅配型トランクルームは、収納スペース不足に悩む現代人にとって、まさに救世主です。
まだ新しいサービスで知名度もありませんが、上手に活用すれば快適な生活空間が、安く簡単に手に入ります。
「どんなサービスがあるか見てみたい!」という方は、以下の記事を参考にしてください。